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 原発問題住民運動全国連絡センター(原住連センター)のホームページへようこそ。
 私たちは、福島第一原発事故をはじめとする原子力災害の実相を知らせ、被災者の救済と被災地対策を国と東京電力に要求して実現すること、国と電力会社の原発再稼働の動きを止め、「原発・核燃料サイクルから撤退し 原発ゼロの日本をめざす国民的合意」をかちとるために頑張っています。

お知らせ

再生可能エネルギーへ転換しよう 全国連絡会が原発ゼロ行動

 全労連、医労連などでつくる「原発をなくす全国連絡会」は、8月10日、東電福島第一原発事故に対応したイレブン行動を、東京・新宿駅前でおこなった。福島第一原発からの放射能汚染水の海洋放出反対、原発ゼロに向けて再生可能エネルギーへの転換を呼びかける行動と、「海洋放出に反対する署名」「原発ゼロ基本法の制定を求める署名」への協力を訴えた。

2022年08月15日

日本弁護士連合会の会長声明  東電の損害賠償責任を確定した最高裁3月決定にとどまらない具体的な対応を求める

福島原発事故損害賠償請求訴訟における最高裁判所の裁判を受け、国及び原子力損害賠償紛争審査会に対し、原子力損害の実態に関する十分な調査、評価及び迅速な結果の公表並びにそれらを踏まえた中間指針等の改定を行い、被害回復に向けた具体的対応に取り組むことを改めて求める会長談話

本年6月17日に、最高裁判所第二小法廷は、福島第一原子力発電所(以下「福島原発」という。)事故損害賠償請求集団訴訟4件について、国の法的責任を認めない判決を言い渡した。同判決では、国の過失責任を認める反対意見が付されたほか、被害者の救済は、過失の有無に関わらず、国が最大の責任を負うべきとする補足意見が付された。

これに先立つ本年3月2日、7日及び30日に、最高裁は、同訴訟4件を含む福島原発事故損害賠償請求集団訴訟7件について、東京電力ホールディングス株式会社(以下「東京電力」という。)の上告及び上告受理申立てを退ける決定(以下「3月決定」という。)を行い、東京電力の損害賠償責任を認めた各控訴審判決が確定した。

これら各控訴審判決は、東京電力の損害賠償責任について、いずれも原子力損害賠償紛争審査会(以下「原賠審」という。)が定めた「東京電力株式会社福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針」及びその追補(以下「中間指針等」という。)の水準を上回る内容の損害賠償を認めていたものである。
また、本年4月27日に開催された原賠審では、3月決定を受けて、中間指針等の見直しの要否の判断のために、専門委員を新たに選任し、3月決定の調査・分析を行う方針が決定された。

当連合会は、
2019年7月19日付け「東京電力ホールディングス株式会社福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害の判定等に関する中間指針等の改定等を求める意見書」、
2021年11月15日付け「福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害の実態に関する調査・評価・結果の公表の実施及び中間指針等の改定を改めて求める会長声明」
及び3月決定を受けた2022年3月28日付け「福島第一原発事故損害賠償請求集団訴訟についての最高裁決定を受け、改めて国に対し、原子力損害賠償に係る中間指針等の見直しを求める会長談話」において、
国及び原賠審に対し、現在の原子力損害の実態に関する専門家調査を改めて実施し、評価及び結果を公表すること及びこれまで原子力損害賠償紛争解決センター(以下「原紛センター」という。)で提示された和解案や集団訴訟の裁判例の分析等を踏まえ、中間指針等の見直しを行うことを繰り返し求めてきた。

この度、原賠審が、3月決定により確定した各控訴審判決の内容の調査・分析を行うこととしたのは、当連合会がこれまで求めてきた対応に一定程度沿うものである。

しかし、原発事故がもたらした被害の広範さや深刻さ、被害の長期化、多様性等に鑑みると、確定した集団訴訟の判決のみをもって被害の実態を十分に調査することはできないと考えられることから、これまで当連合会が求めてきたとおり、原紛センター和解案の分析、自主的避難等対象区域を含めた現地視察及び専門家調査などの方法も含めた原子力損害の実態についての十分な調査及び評価を行うとともに、その結果を迅速に公表し被害者の救済に活用すべきである。

以上のことから、当連合会は、国及び原賠審に対し、3月決定により確定した各控訴審判決の内容の調査・分析にとどまらない広範かつ十分な調査、評価を行い、迅速に結果を公表すること及び調査結果を踏まえ中間指針等の改定を行い、具体的対応に取り組むことを改めて求める。
 2022年(令和4年)7月14日
日本弁護士連合会 会長 小林 元治

2022年07月29日

東電株主代表訴訟で 東京地裁が旧経営陣に13兆円の損害賠償を命令

 7月13日(水)東京電力福島第一原発の事故をめぐり、東急電力の旧経営陣(勝俣恒久元会長、清水正孝元社長、武藤栄元副社長、武黒一郎元副社長)らを訴えた株主賠償訴訟で東京地裁(朝倉佳秀裁判長)は、旧経営陣に計13兆3210億円の損害賠償の支払いを命じた。

 判決は、東電が「津波対策をとれば、事故を防げた可能性は十分にあった。」と判断し、「国の地震調査研究推進本部が公表した地震予測長期評価(2002年)とこれにもとずき最大15.7mの津波の可能性を示した東京電力の子会社の試算を、相当の科学的信頼性がある」と認定した。

 そのうえで、東電が長期評価の信頼性を疑い、土木学会に検討を依頼して見解が出るまでの間、津波対策を放置したことを「対策の先送りで著しく不合理であって許されない。」と指摘し「浸水対策をおこなっていれば、重大事故を避けられた可能性はあった。」と判断した。東京地裁判決は、請求額のうち廃炉費用役1兆6150億円、被災者への賠償金7兆834億円、除染・中間貯蔵対策費用4兆6226億円を賠償額として認めた。この判決と比較すると、避難者の4訴訟において、国の責任を否定した最高裁判決の不当性が、浮き彫りになっている。

2022年07月20日

福島原発事故訴訟で、最高裁判所が国の責任を免罪する不当判決

 6月17日、最高裁判所第二小法廷(菅野博之裁判長)は、福島原発事故の損害賠償を求める福島、群馬、千葉、愛媛の4県の避難者集団訴訟に対して「国が津波対策を命じていても事故は防げなかった可能性が高い」として、「原発事故における国の責任を認めない」判決をくだした。

 しかし、4裁判官のなかで三浦守裁判官は、3人の多数意見の判決に対して「国が東電に対して規制権限を行使しなかったのは、国家賠償法第1条1項の適用上違法だ。」と痛烈に批判する反対意見を書いた。その意見は判決文全54ページ中30ページに及んでおり、原告団の馬奈木厳太郎弁護士は「これが、本来あるべき最高裁判決だという思いを感じる。原告の思いに向き合い、法令の趣旨からひもとき、証拠を詳細に検討しているこの反対意見は、後陣の訴訟にとって宝、第二判決として位置づけたい」と述べた。

 最高裁判決の直後に、最高裁の門前で報告に立った馬奈木厳太郎弁護士は、「この最高裁判決は、重要な争点について触れないなど判断を避けた部分が多い。この最高裁判決は、後続裁判が縛られる内容ではない。第二判決の意見が多数派になり、再び最高裁に勝ち上がって勝訴するまでたたかう。」と呼びかけた。

2022年07月12日

札幌地裁が、北海道電力泊原発の運転差しとめ、津波対策が不十分

 北海道電力が再稼働をめざす泊原発1号機から3号機に対して、北海道民1201人が運転差し止めを求めた訴訟で、札幌地裁(谷口哲也裁判長)は、泊原発の全3機の運転を認めない判決を言い渡した。

 判決は、原発が原子力規制委員会の策定した安全性の基準を満たすかどうかは、地検や資料をもつ電力会社が立証する必要がある、と指摘している。会社が立証を尽くさない場合は、原発の安全性を欠くもので、周辺住民の人格権侵害の恐れがあると推認されると判断している。

 泊原発の津波対策では、防潮堤の液状化について安全性が裏付けられていないため、津波防潮機能を保持できる津波防護施設は存在しないとみなされるとし、運転差し止めを命じた。

2022年06月12日
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