情報誌げんぱつ

原発問題住民運動全国連絡センターが発行する情報誌「げんぱつ」の最新号を紹介します。

「げんぱつ」は8ページ編集で毎月1回発行、年間購読料(送料込み)は3000円です(1部 300円)。

 最新号(1ページ)は、こちらから参照できます。年間購読をお願いします。

 2018年11月号の主な内容は次の通りです。

1ページ:「福島事故の検証ない原発再稼働はありえない 全国交流集会in柏崎」が、新潟県柏崎市「柏崎産業文化会館」で開催された。「三つの検証なしに再稼働議論はない 新潟県民世論の教訓を学ぼう」という意気込みあふれる交流集会となった。集会では日本共産党の藤野保史衆議院議員、原発なくす全国連絡会の長尾ゆりさん、日本科学者会議の小林昭三・新潟大学名誉教授が来賓挨拶、新潟県の総括検証委員会の委員長を務めている池内了・名古屋大学名誉教授が記念講演をおこなった。原住連の伊東達也筆頭代表委員から「全国交流集会への問題提起」があり、立石雅昭幹事代表委員・新潟大学名誉教からは「新潟からの報告」がおこなわれた。その後、質疑応答や全国各地の住民運動等について10名の方が発言した。詳細は、原住連センターの情報誌「げんぱつ 第356号(11月25日発行)」をご覧下さい。

2ページ:「石油発祥の地から原発、そして新しいエネルギー」現地ツアーの様子を報告している。また、「全国交流集会in柏崎」で採択された柏崎からのアピールが掲載されている。

3ページ:全国交流集会の30周年記念講演・池内了名古屋大学名誉教授「福島原発事故の検証--何をどのように検証するのか、--地方自治体に問われるもの」と題しての講演の概要を報告している。新潟県は原発事故に関する3つの検証委員会とそれを統括した検証統括委員会を設置しているが、池内氏は統括検証委員会の委員長を務めている。

①技術委員会:新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会

②健康・生活委員会:新潟県原子力発電所事故による健康と生活への影響に関する検証委員会

③避難委員会:新潟県原子力災害時の避難方法に関する検証委員会

④検証統括委員会:福島第一原発事故及びその影響と課題に関する3つの検証(事故原因、事故による生活と健康への影響、安全な避難方法)をおこなうための個別検証を統括する統括検証委員会

新潟県の検証委員会は、こちらから参照できる。

▼東海第二原発再稼働について、「一つの自治体の反対でも、再稼働は不可」と周辺自治体6首長が確認した。30km圏内に96万人が住む東海第二原発の再稼働問題について、茨城県内6市村で構成する「原子力所在地域首長懇談会」が開催され、11月9日に山田修東海村村長は「一つの自治体でも了解できなければ、先にすすめないとのことで意思統一しており、日本原電側に伝えた」と述べた。

▼11月15日、高松高裁は、伊方原発避難計画について「佐多岬半島の付け根にあって原発事故時の避難計画は海路避難の輸送能力に懸念があり不十分」「対策の先送りは許されない」と言いながら、運転差し止め仮処分請求を棄却する矛盾した決定こそ許されない。

4ページ:東京電力の旧経営陣の業務上過失致死罪の裁判で、武藤栄元副社長、武黒一郎元副社長、勝又恒久元会長らの被告人質問がおこなわれた。 ①東電は2008年1月に、国が出した地震予測「長期評価」をもとに津波高の計算を子会社・東電設計に業務委託した。 ②2008年2月の御前会議で、長期評価を取り入れ津波高が7.7m以上になると報告されていた。 ③同年3月11日勝又被告らが出席した常務会で、津波対策の実施を決定した。 ④3月18日に東電設計と東電の打合せで、津波高が15.5mになる計算結果が報告され、防潮堤設置の検討が東電設計に依頼された。 ⑤同年6月武藤被告出席の会議で、津波対策と防潮堤をつくる費用等が検討された。 ⑥同年7月31日の会議で、武藤被告らは「津波対策を研究しようと」と言って対策を先送りした。関係した社員らは「力が抜けた」と証言した。 こうして3被告らは「了承」を否定し「知らぬ・存ぜぬ」とすべてを否定した。

▼原子力研究者の身元調査導入する動きがでている。原子力規制委員会は、大学や研究機関で原子炉など原子力施設を利用する研究者や警備員に身元調査を義務づける規則案を了承した。

5ページ:アメリカの原爆開発計画「マンハッタン計画」で発生した核のゴミが、アメリカのミズーリ州の処分場に一般ゴミと一緒に埋められていた。1960年代まで存在したセントルイス空港に隣接する処分場である。アメリカ環境保護局は2018年9月に、核のゴミの7割を掘り返して専用施設に移す計画を決めた。処分場と流域の放射能汚染をめぐって、2012年以降だけでも住民から140件以上の訴訟が起こされている。

▼アメリカがINF離脱を表明し、核兵器のない世界に逆行している。アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国は核兵器禁止条約に反対しているが、世界では核兵器禁止条約が近い将来に発効することが見込まれている。「核兵器の内世界」の流れを止めることはできない。

6ページ 各地のたより

▼浪江町民が東電を提訴へ、  東電がADR和解案を拒否したことは期待権の侵害にあたるとして、福島県浪江町の町民1万5千人が、国と東電を相手取り福島地裁に提訴することにした。第一次は1000人程度で最大2000人になる見通しである。請求するのは①避難 ②コミュニティ破壊 ③被爆不安 ④期待権侵害への慰謝料を請求する。町は2017年3月に帰還困難地域を除いて避難指定が解除されたが、この訴訟では地域にかかわらず全員で一律の金額を請求する。2018年1月に裁判外紛争解決手続き(ADR)が打ち切られたが、この間に850人が亡くなっている。ADRがないがしろにされた以上、提訴でしか町民は救済されない状況になった。

▼静岡県では、浜岡原発の再稼働を許さない「ひまわり集会」が開催された。静岡市の集会には1000人が参加し、林克実行委員長は、「安全な実効性ある避難計画がなければ原発を動かしてはいけない」「東海地震の震源域の真上に建っている世界一危険な原発の再稼働を許さず、廃炉の展望をひらこう」と訴えた。村上達也・東海村の元村長は、東海第二原発の再稼働をめぐり周辺6市村の事前了解を日本原電が得る新安全協定を締結した経過を説明し「浜岡こそ動かしてはいけない、ともに頑張ろう」と呼びかけた。集会後、参加者は「浜岡原発再稼働反対」と繁華街をパレードした。

▼伊方原発再稼働に反対し、台風24号の悪天候の中で現地集会を開催した。愛媛県の伊方から原発をなくす会は、原発ゲート前の集会の後、隣接する八幡浜市に会場を移して集会をおこない、徳島県からの参加者は、「伊方原発をなくしたいと思っている人は徳島県にもやくさんいる」と訴え、兵庫県からの参加者も連帯挨拶をした。

7ページ:10月の原発事故や点検作業などについて、6件をとりあげている。

8ページ:書評『原発再稼働と自治体 民意動かす「三つの検証」』 立石雅昭 にいがた自治体研究所編

   「三つの検証」は日本の原発問題をめぐる最大の課題です。立地、周辺自治体の果たすべき役割という視点で書か   れた本書は、自治体職員、首長、技術者、科学者への問いかけです。

  原発問題の解説『福島第一原発事故後の原発推進の怪? 放射性廃棄物処分の見通しがないまま再稼働とは・・・』

「げんぱつ」のバックナンバー                             下記の「げんぱつ」のバックナンバー(1ページ目)を参照できます。下線部をクリックして下さい

2018年: 1月2月 、 3月 、 4月 、 5月、 6月 、 7月、 8月、 9月、 10月11月 、 12月

2017年: 1月、 2月、 3月、 4月 、 5月、 6月 、 7月、 8月 、 9月 、 10月11月12月