情報誌げんぱつ

原発問題住民運動全国連絡センターが発行する情報誌「げんぱつ」の最新号を紹介します。

「げんぱつ」は8ページ編集で毎月1回発行、年間購読料(送料込み)は3000円です(1部 300円)。

最新号は、こちら から参照できます。

 2019年6月号(6月25日発行)号の主な内容は次の通りです。

1ページ:川内原発1号機と2号機が、2020年3月に運転停止となる見通しである。原子力規制委員会は、原発の新規制基準で設置が義務づけられているテロ対策の「特定重大事故等対策施設」(特定施設)が、期限までに完成しない場合には「運転停止」を命じることを決めた。九州電力は、川内原発については大幅な工期短縮は難しく、間に合わない状況であることを明らかにした。「原発をなくす鹿児島県連絡会議」をはじめ周辺住民は、川内原発の運転を停止し、廃炉にすることを要求している。本年の10月26日~27日には、原住連主催の「全国交流集会in鹿児島」が開催される。

▼ 2019全国交流集会 in 鹿児島。 2019年10月26日、27日に、鹿児島県で全国交流集会が開催される。10月26日には川内原発などの鹿児島県内の現地視察をおこない、翌27日には全国交流集会を開催する。申し込みは、原住連全国センター(FAX:03-5216-0578)まで、お願いします。

2ページ:九州電力川内原発1号機&2号機について、原子力規制委員会が新規制基準を満たすとした設置変更許可の取消しを求めた行政訴訟について、福岡地裁は6月17日に住民の請求を棄却する判決があった。住民側は、火山の噴火予測が出来ないうえ、仙台原発からの160km圏内には5つの巨大噴火カルデラがあり、噴火リスクを過小評価することは許されないとして提訴した。福岡地裁倉沢裁判長は、「科学的知見が確立していない疑いが残る。」としながら、破局的噴火は低頻度で、社会通念上、合理的に予測される危険性への対策は講じなくても、住民側が相応の根拠を示さない限りは容認される。」との判決をおこなった。

▼ 「さよなら原発1000万人アクション」と「原発をなくす全国連絡会」の二団体は、5月28日に衆議院第二議員会館での会見で「多くの国民は原発のない社会を望んでいる。原発ゼロ基本法の国会審議をすべきだ。」と、訴えた。原発ゼロ基本法案は、2018年3月に立憲民主党、日本共産党、社民党、自由党(当時)、無所属の議員が共同提出しています。二団体が緊急団体署名を呼びかけたのは、今回が初めてである。6月18日迄に全国各地の市民団体、労働組合、NGOなど3039団体が賛同し、衆議院議長宛に提出した。

3ページ:「関西電力の3原発(美浜、大飯、高浜)は、火山灰の厚さの想定が、新規制基準に不適合」と原子力規制委員会が判断し、再審査に必要な申請をおこなうことを命じた。規制委員会は、大山(鳥取県)の約8万年前の噴火の規模が、これまでの評価より大きくなるとする新たな知見が得られたとして、関西電力に再評価を指示した。

▼ 「浜岡原発における想定する津波の高さが、防潮堤を越える22.5m」なる試算がでた。今回の試算は、2018年12月に規制委員会から、震源の位置の不確かさを考慮するように求められて再評価したものである。

▼ 「柏崎刈羽原発の再稼働の是非について、新潟県知事が在任中に判断」と、6月3日の朝日新聞インタビューで語った。新潟県では、三つの検証(①事故の検証 ②生活・健康への検証 ③避難計画の検証)が重要であり、三つの検証委員会をまとめる池内了検証委員会委員長は、2022年3月頃に報告書をまとめる考えを示している。

4ページ: 福島第一原発の1号機で、原子炉圧力容器や格納容器で水素濃度が急上昇しないように、注入している窒素ガスの配管を増設した。2号機、3号機でも増設する計画である。

▼ 「福島県営の災害公営住宅の入居対象を8月から拡大」し、新たに東日本大震災と津波による被災者、子ども・被災者支援法に基づく支援対象避難者を加える。入居できるのは、現状では福島市や南相馬市など9団地、合わせて200戸分になる見込み。福島県によると、4月末現在で、全4767戸のうち87.3%の4160戸に入居者がいる。

▼ 福島県内の「海水浴場・湖水浴場のすべてで、放射性セシウム検出下限値未満」の水質調査と環境放射線モニタリング調査結果が、県から発表された。水質調査は、今年の夏に開設する湖水浴場14地点と海水浴場6地点の合計21地点。地表面からの高さ1mの空間線量率は、原発事故前と同程度の「0.02~0.06マイクロシーベルト」だった。

5ページ 「トランプ政権が未臨界核実験」を2019年2月に行っていたことが明らかになった。広島県原水協は、5月26日、トランプ大統領宛の抗議文を送り、安倍晋三首相には「トランプ大統領に抗議するよう要請文を送った。

▼ 「ドイツのシーメンスが、分散エネルギーの開発で成長軌道」にのっている。福島第一原発事故の対応費が数十兆円に膨らみ、電気料金を押上げている。電力自由化が進んでいるヨーロッパやアメリカでは、巨額投資を伴う原発は嫌われ、建設計画は次々に白紙に戻っている。フランスの原発メーカーのアレバはフィンランドの原発建設で巨額の損失を出し経営破綻に追い込まれている。一方でドイツのシーメンスなどは、大規模・集中型の原発に見切りをつけ、再生可能エネルギーの開発で成長軌道にのっている。

6ページ:各地からのたより

▼ 「核燃料サイクル政策をやめよう」と、5月31日に市民と国会議員が国会内で集会を開催した。脱原発政策実現ネットワークが主催し、約1000人が参加した。集会では、原発ゼロと再処理を止め、プルトニューム利用の中止を求める署名1万5300人分を衆・参議院両院議長に提出した。日本共産党、立憲民主凍雨、社民党の議員も参加した。

▼ 「原発ゼロ基本法案の国会審議をすすめよ」と決起集会が5月7日、国会内で開催された。法案を提出した会派と、原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟、電子力市民会議の共催。

▼ 「東海第二原発の再稼働に反対」の意見が噴出した住民説明会が、5月24日に水戸市で開催された。日本原電の担当者が「安全向上対策」「進行中の工事概要」などを説明したが、質疑応答では「福島原発事故は終息していない」「東海第二の再稼働は有り得ない」「広域避難計画の策定は不可能だ」などの意見が噴出した。

▼ 「ホッキ貝漁が始まった」福島県の相双漁協によるホッキ貝漁が始まり、6月6日には相馬市の原釜漁港、磯部漁港などから6隻が出港した。この日の水揚げは4つの漁港の合計で1087トンあり、検査では放射性物質は検出されなかった。

7ページ:5月の事故など下記の動きがあった。

 ① 中央防災会議が、南海トラフ巨大地震の最新の被害想定を公表した。試射・行方不明者数は最大で23万1000人にのぼる。 ② 原子力木瀬委員会は、福島第一原発事故で設置された線量計システムを、当面存続させることを決定した。 ③ 福島原発避難者訴訟では、避難指示が解除されても将来が開けない苦しい実情を証言し、現地検証をおこなうことが決まった。 ④ 北海道・泊原発について、敷地内の断層評価について追加の資料提出を求めた。 ⑤ 福島原発の汚染水処理対策委員会は、「汚染水発生量のさらなる低減」に向けた方針と対策を東京電力に求めた。 ⑥ 福島第一原発の2号機、3号機の排気筒解体工事で、クレーンの高さが不足し工事延期を決めた。 ⑦ いわき市民訴訟の第35回口頭弁論で、伊藤原告団等がこの原発事故が人災であることを証言し、3人の原告が8年間の耐えがたい苦しみを陳述した。 ⑧ 横須賀の原子力空母レーガンが、市民らの抗議のなかで、日米間合意事項を守らずに放射性廃棄物を搬出した。

8ページ:書評『浜岡原子力発電所は、巨大地震に耐えうるか」  越路南行『日本の科学者 5月号』掲載     

 「浜岡原発敷地内を走るH断層の安全性と、1号機医から5号機の異常な地震振動幅に関する試論」として発表された論文である。本論文は、現在、原子力規制委員会で審査されている浜岡原発の敷地地盤に焦点を絞り、中部電力が国に提出した資料を丹念に調べ、中部電力の主張が成り立たないことを明らかにしている。

原発問題の解説『日本の原発政策の「核オプション」① 初代原子力委員長の「プルトニウム固執」

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