情報誌げんぱつ

原発問題住民運動全国連絡センターが発行する情報誌「げんぱつ」の最新号を紹介します。

「げんぱつ」は8ページ編集で毎月1回発行、年間購読料(送料込み)は3000円です(1部 300円)。

最新号は、こちらから参照できます。

 2019年7号(7月25日発行)号の主な内容は次の通りです。

1ページ:「原発安全対策費 当初予定の3倍超 関電・九電 1兆円規模」と日経新聞(7月9日)は、報じている。新規制基準に対応した安全対策が追加され、原子力発電のコストが増え「原子力を発電コストの低い安定電源として位置づけてきたエネルギー政策に影響を与える可能性がある」という内容である。2013年時点で電力各社が想定した費用は、総額約9000億円で、この6年余りで4兆円弱増えた。

 世界有数の地震・火山列島での原発立地には厳しい規制基準が適用されるのは当然であるが、世界一厳しい規制基準にはなっていない。たとえば、ヨーロッパ型の軽水炉(EPW)では、燃料溶融物を格納容器内で受けとめ冷却する装置(コア・キャッチャー)は日本の新規制基準では求めていない。テロ対策施設にしても多額の費用はかかるが、実際の効果は検証されてはいない。「原発再稼働ありき」に流され、必要な資金は電気料金の値上げ頼みになっている。いまこそ、原発固執をやめる時である。

2ページ:「福島県は 原発事故避難者に対して2倍家賃を請求  見て見ぬふりの安倍政権の非情」という事態が進行している。福島第一原発事故の避難者が、四都県の国家公務員宿舎に入居している人達に対して、「3月中に退居せよ。退居しない場合は家賃の2倍の損害金を請求する」と通知。7月になって、福島県は損害金を請求し始めた。政府の渡辺博道復興大臣は、「福島県の判断を尊重する」と傍観する姿勢を示した。 2年前に区域外避難者(自主避難者)に対する住宅無償提供が一方的に打ち切られた時に、その激変緩和措置として実施されたのが国家公務員宿舎の有料貸し付けと民間住宅入居者に対する家賃の一部補助だった。指定された期限までに退居できなかったのは、長期にわたる避難生活による困窮、健康障害、非正規雇用などによる低収入など、民間の高い家賃を払えない事情がある。元はと言えば、東電と国のせいで福島県を離れざるを得なくなったのでる。「国策で原発を推進してきた国が、県に丸投げして、被災者に手をさしのべないのは許せない」と憤りの声が広がっている。

▼ 「テロ対策施設が未完成で、来春から再稼働中の原発も順次、運転停止に」に追い込まれる。原子力規制委員会は、新規制基準で設置が義務づけられたテロ対策施設(原子炉施設が航空機によるテロ攻撃を受けても、放射能が漏れないように、原子炉建屋離れた場所にテロ対策施設を作り、遠隔操作できる緊急時制御室、原子炉冷却用の発電機やポンプなど)を置くことが義務づけられた。いままで設置期限が延長されてきたが、2020年春までに完成しない原発は、運転停止となる。現在の原発事業者には、危険な原発を運転する資格が無い。

3ページ:日本学術会議が作成した「津波対策報告書」に対して、専門家から「地震予測の長期評価をおとしめる」との異論が提起されている。この学術会議報告書は、総合工学委員会原子力安全に関する分科会報告したものである。 この報告書に対して、島崎邦彦東大名誉教授(元地震学会会長・元原子力規制委員会委員長代理)は、学術会議の福島第一原発事故調査に関する小委員会)にオブザーバとして出席した。この場で「学術会議・津波対策報告書は、2002年7月に政府の地震調査研究推進本部が公表した、福島沖を含む地震予測長期評価をおとしめる内容だ」と指摘し、今回の学術会議報告書は、別の論文を挙げているのは誤った記述である。波源情報のモデル化についての知見が提供されなかったという記述については、地震学の初歩を知っていれば断層のズレの亮を計算できたと反論している。今回の学術会議報告書は、政治的意図をもつものとみなされる」と指摘した。

▼ 「泊原発敷地内に活断層の疑いを指摘 市民・科学者が規制委員会を動かす」 泊原発敷地内のF-1断層が活断層の疑いを否定できないと規制委員会が判断し、北海道電力が追加調査をすることになった。行動する市民科学者の会・北海道事務局長の小野有五氏らは、2014年に同会を結成して以来、現地調査を重ね北海道電力の主張を批判し、規制委員会への申しれを重ねてきた。

4ページ: 柏崎刈羽原発の1~7号機全部で「プール冷却電源異常」警報が誤作動した。6月18日午後10時過ぎに発生した新潟・山形地震時に、柏崎刈羽原発から柏崎市に「1~7号機の燃料プール冷却に係る所内電源の異常」を通知するFAXが柏崎市役所に送出された。直ちに市担当課が電話で確認すると、異常がなかったことが判明し、東電の情報伝達の問題が明らかになった。 原発問題を考える柏崎刈羽地域連絡センターと日本共産党柏崎市議団は連盟で規制事務所長宛に抗議の申し入れをおこなった。申し入れ内容は規制委員会・規制庁の任務を果たすために掲げた五つの原則 ①独立した意思決定 ②実効ある行動 ③透明で開かれた組織 ④向上心と責任感 ⑤緊急時対応の五原則に反し、原子力規制庁の責務から逸脱しており、直ちに改めること。。

▼ 龍谷大学の大島教授が泊原発の発電コストを計算している。それによると、1号機が17.5円、2号機が17.1円、3号機が13.5円となっている。いずれも、石炭火力の1.4倍、LNG火力の1.2倍以上になっている。断層対策、新規制基準対応の安全対策などを含めれば、高コストになることはハッキリしている。

▼ 原子力木瀬委員会の検討チームは、原発などで絵想定する基準地震動のうち、地表に痕跡がない未知の震源による「震源を特定せず策定する地震動」に関して、新たな評価基準を示した報告書案をとりまとめ、近く規制委員会に報告される。

5ページ 「3度目の米朝首脳会談」がおこなわれた。6月30日の会談は約40分おこなわれ、韓国側の板門店視察には文在寅大統領が同行した。

▼ 「核合意からのアメリカ離脱に始まる中東危機」が深刻になっている

6ページ:各地からのたより

▼ 「福島原発事故の被災地視察ツアー」が取り組まれている。一つは「平和の文化東京ユネスコクラブ」のツアー。7月13日の12時30分に「いわき駅」改札口前に集合した。マイクロバスで広野町、楢葉町、富岡街、双葉町、浪江町と国道6号線を北上しながら、被災地を視察し、午後5時に「いわき駅」に戻るコースである。案内は原住連筆頭代表委員の伊東達也氏が担当した。

 途中、楢葉町では宝鏡寺住職の早川篤雄氏(原住連代表委員で、避難者訴訟の原告団長)が被害の現状を報告した。参加者は原発事故の深刻さを改めて実感し「百聞は一見にしかず」と語っていた。

▼ 原発問題全道連絡会では、福島被災地視察ツー9月3日~4日に計画し、若者募金を募っている。

▼ 「第7回fくしまを忘れない! 全国シンポジウム」が福島市内で開催された。

▼ 「広域避難計画」で武田良介日本共産党参議院議員と桜井雅浩柏崎市長が懇談した。

7ページ:6月の事故など下記の動きがあった。

 ① 再稼働した4基の原発の事故対応訓練に、規制委員会は最低のC評価 ② 高浜原発で、緊急時対策所の運用を開始した。 ③ 元原発作業員が、福島地裁いわき支部で被爆による損害賠償裁判で東電に対する賠償命令を勝ち取った。④ 原発事故避難者第二陣の訴訟で、原告5名が被害の実態を訴えた。 ⑤ 株主8人が志賀原発の運転差し止め裁判を富山地裁におこした。 ⑥ 原発事故避難者訴訟第三陣が、福島地裁いわき支部で古里喪失の実態を意見陳述した。  ⑦ 東電株主が、日本原電の東海第二原発への支援差し止めを求める裁判を東京地裁におこした。 ⑧ 関西電力は、警報無しの津波への対策について規制委員会に報告した。

8ページ:映画『Fukushima 50(フクシマ・フィフティ)」絶対に忘れてはならない映画制作者と出演者の強い思い

2011年3月11日、福島第一原発が過酷事故という事態に見舞われながら原発内にとどまり、作業を続けた50名の名もなき作業員達を欧米のメディアが評し、世界に広まった呼称である。原作は門田隆将のノンフィクション作品「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」(角川書店)主演は佐藤浩市、渡辺謙。    

原発問題の解説『日本の原発政策の「核オプション」③原子炉建造費 2億3500万円」

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