ニュース一覧

福島原発避難者訴訟 第一陣判決の誤りを正す

 8月22日、福島原発避難者訴訟・第2陣原告の第32回口頭弁論が、福島地裁いわき支部で行われました。福島原発避難者訴訟は、第一次提訴から第六次提訴までの599名の原告がたたかっています。第2陣原告は第三次提訴後の378名で構成されています。第2陣原告の本人尋問は2017年12月から始まり、2018年3月22日に第1陣原告に対する判決がありました。その内容は、216名中213名の原告に対し、一律に150万円または70万円の損害を認めるにとどまるものでした。また、被告・東電の重過失を否定しました。第32回期日では、「第1陣判決の構造的な誤りを正す」ことにしました。この中で「原告がどのような権利・利益が侵害されたか」、「ふるさと喪失被害はどのような内容の被害なのか」「政府が決めた賠償の指針とは、どのような性質のものであり、司法判断の目安として位置づけることは許されない」ことを明らかにしました。次回の弁論期日は、10月16日の15時に決まりました。

 (1) 「一陣判決の構造的な誤りを正す(米倉勉弁護士)」は、こちらから参照できます。

 (2) 「第32回期日の概要について(岸明弘弁護士)」は、こちらから参照できます。

 (3) 「第32回期日 口頭弁論サマリー(小野寺、鈴木、広田弁護士)」はこちらから参照できます。

 (4) 「第32回口頭弁論期日の傍聴参加のよびかけビラ」は、こちらから参照できます。

 

2018年09月04日

原発事故避難者の権利侵害と甚大な被害を正面から受けとめず 政府の政策に追従した福島地裁いわき支部判決

 3月22日、原発事故発生の地元にある福島地裁いわき支部は、福島原発避難者訴訟の第一陣原告(77世帯・219人)が、東電に対して①避難慰謝料(月額50万円)②故郷喪失慰謝料(一人2000万円)③居住用不動産(再取得価格)④家財(再取得価格)など総額133億円の損害賠償を求めた裁判で、福島地裁いわき支部は、東京電力の賠償責任を認めた。さらに、被害者の生活再建のために必要な追加的費用を政府の中間指針の賠償金に上積みする賠償を命じた

 しかしながら、被害者が受けた権利侵害と甚大な被害の実相に厳しく向き合うことを避け、政府の中間指針に追従して余りにも低い総額6億1000万円余の賠償を命じるにとどまった。

 原告団長の早川篤雄さんら多くの人々が、長年にわたって繰り返し東電の原発事故隠しや津波対策の不十分さを告発し是正申し入れしてきた事実経過を正しく評価せず、福島第一原発事故をおこした東電の故意・重過失責任を認めなかった。

 このような判決は、司法の役割を果たさなかったものであり許されない。

 弁護団・原告団の共同声明は、こちらから参照できます。

 判決期日の弁護士報告は、こちらから参照できます。

2018年04月10日

京都地裁と東京地裁で、国と東電に賠償命令

 3月15日、福島県や首都圏から京都府に避難した57世帯174人が、東電と国に総額8億4660万円の損害賠償を求めた裁判で、京都地裁は国と東京電力の賠償責任を認め、110人に1億1000万円の支払いを命じた。原告の大半が避難指示区域外でしたが、判決は、政府の地震調査研究推進本部が2002年に公表した「長期評価」に基づいて、国が津波を予見することが可能で、東電に対して対応を命じなかったのは違法と指摘した。そして、自主的に避難する決断をしたことは社会通念上合理性があると判断した。

 3月16日、福島県の福島市、いわき市、田村市などから東京都に避難した17世帯47人が6億3500万円の損害賠償を求めた裁判で、東京地裁は国と東電の責任を認め17世帯42人に5900万円を支払うよう命じた。 国と東電は、2002年に10メートル超の津波が第1原発を襲う可能性が予見できたのであり、国は2006年までに津波対策を命じるべきで、東電も対策に着手すべきだったと指摘した。

 避難者は、憲法が保障する居住・移転の自由に基づく居住地決定権を侵害されたので、自主避難についても合理性を認めた。避難による生活費の増加分を、一人当たり月に1万円、家財道具購入費を5~10万円などと算出、自主避難の41人について一人当たり42~308万円、避難指示区域内の1人には406万円の支払いを命じた。

2018年03月18日

3・4全国集会に「原発ゼロ法案を実現しよう」と  3000人が参加

原発ゼロの未来へ3・4全国集会(主催:原発をなくす全国連絡会)には、福島県から250人、全国から3000人が参加しました。日比谷野外音楽堂での集会のあと、銀座通りをパレードし「原発ゼロ、再稼働反対」を訴えました。

 集会では、主催者を代表して小田川義和さん(全労連議長)が挨拶し、「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)が発表した『原発ゼロ・自然エネルギー法案』に賛成し、実現に全力を尽くす」と表明しました。

 日本共産党の志位和夫委員長は、「原自連の基本法案は、運転している原発止め、再稼働は認めないという考え方が生きる方向で、野党共同提案としてまとめたい。みんなの力で実現しよう。」と呼びかけました。志位和男委員長の挨拶全文は、日本共産党のホームページを参照して下さい。

 こ集会のメインスピーカーとして発言した原自連の吉原毅さん(城南信用金庫顧問)は、原発ゼロの基本法案についてわかりやすく説明し、「電力会社もつぶれない、立地地域の経済も困らない、困るのは原発の利権にまみれた一部の人達だけ。基本法案の実現に向け世論を盛り上げましょう。」と訴えました。

 吉原会長のスピーチの要旨は、こちらから参照できます。

 福島県の現地からの特別発言に立った福島原発事故被害いわき市民訴訟原告団の団長であり、原発問題住民運動全国連絡会議の筆頭代表委員をつとめる伊東達也さんは「福島県民は、日本で最初に原発ゼロの県を実現するために頑張る。」と力を込めて訴えました。伊東達也さんのあいさつは、こちら を参照して下さい。

 首都圏反原発連合のミサオ・レッドウルフさんは「国会では与党が多数をしめているが、原発ゼロ基本法案の実現を求める声を大きくあげることで、野党を後押ししよう。」と訴えました。

 さよなら原発1000万人アクションの井上敏広さんは、「私たちの運動で、いまの状況を変えよう。3月21日の代々木公園で開催される全国集会に参加しよう。」と力強く呼びかけました。

  さよなら原発3・21全国集会のビラは、こちらから参照できます。

 参加者は、好天に恵まれ、銀座までパレードしました。

2018年03月04日

伊方原発3号機の運転差し止め

 四国電力・伊方原発3号機の運転差し止めを求めた仮処分申請の即時抗告審で、広島高等裁判所は、12月13日の判決で「原子力規制委員会の判断は不合理、広島地裁の決定を変更し、2018年9月30日迄、運転を認めない」とする決定を出しました。

 原発の運転を差し止める高裁判決は全国で初めてです。

 伊方原発をとめる弁護団と伊方原発を止める会の声明は、こちらから参照できます。

 伊方原発3号機は、2017年10月から定期検査中であり、四国電力の再稼働計画は、事実上不可能になりました。中央構造線の直近に位置する伊方原発は、世界有数の地震国・火山国での原発立地あり、本来、立地許可はありえないものです。

2017年12月13日

第31回原住連総会・全国交流集会開催される

 原発問題住民運動全国連絡センターの第31回総会・全国交流集会は、2017年11月19日(日曜日)午前10時~午後4時、神奈川県川崎市内の「サンピアン川崎(川崎市立労働会館)」で開催されました。

 北海道から九州まで、全国で原発問題に取り組んでいる方々が参加しました。

 伊東達也筆頭代表委員が「事故発生から6年8ヶ月、転換期を迎えた福島を考える」と題して代表委員会報告を行いました。

 代表委員会報告の詳細は、こちらから参照できます。

 2017年4月までに期間宣言が出されたが、福島県に戻れない人が10万人以上にのぼる状況が続いています。その中で政府は、原発再稼働など「福島切り捨て」へ舵を切り福島は転換期をむかえ、政府と東電に対して「福島原発事故の加害責任を認めさせ、被災者と被災地への対策、事故収束対策に真剣に取り組むよう要求と運動を強めることの重要性を強調しました。さらに当面する山積している課題を明らかにし、原発ゼロへの展望を切り開く運動を進める方針を明らかにしました。

 総会に参加した代表委員らは、引き続き11月20日には東京電力・小早川智明社長、電気事業連合会・勝野哲会長、原子力規制委員会・更田豊志委員長に対する要請行動をおこないました。

 東京電力と原子力規制委員会に対する申入書は、こちらから参照できます。

2017年11月24日

原発再稼働をただす全国交流集会in福井開く

 住民無視の原発再稼働をただす全国交流集会in福井」が、2017年10月15日(日)福井県小浜市商工会館で開催され、全国の代表10名が参加しました。集会に先立つ10月14日には、現地視察をおこない関西電力の高浜原発と大飯原発を視察しました。また原発立地時から住民運動に携わってきた明通寺を訪れ中嶌住職の「原発への思い」をお聞きしました。

 全国交流集会in福井では、井戸謙一弁護士が「原発訴訟と司法の責任/大飯原発再稼働をめぐって」のテーマで記念講演をおこないました。集会では地元福井からの報告と伊東達也筆頭代表委員から全国交流集会への問題提起があり討論を行いました。また福井からの「原発銀座-若狭湾からのアピール」の提案を受けて採択されました。

 集会の詳しい内容は、こちらを参照して下さい。

2017年11月01日

国と東電を断罪、賠償認める福島地裁判決

 「生業(なりわい)を返せ! 地域を返せ!」 3800人の原告団の請求を認めた福島原発訴訟の判決が、2017年10月10日、福島地裁(金澤秀樹裁判長)でありました。

 金澤裁判長は、国と東電が津波を予知し、事故を防止することは可能だったとして、国と東電の法的責任を断罪し、総額約5億円の損害賠償の支払いを命じました。

 弁護団の声明は、こちらを参照して下さい。

 福島地裁判決の要旨は、次の通りです。

(1)津波は予見可能だった

   2002年に文科省地震調査研究推進本部地震調査委員会が作成した「三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価」は、客観的かつ合理的根拠を有する知見、専門的研究者の間で正当な見解と認められ、信頼性を疑うべき根拠はない。

(2)津波対策を講じていれば、事故は防げた

   福島原発1号機から4号機の非常用電源設備の高さは、津波に対する安全性を欠いており、政府の技術基準に適合しない状態だった。経産省が、2002年末までに規制権限を行使し、津波対策を命じていれば、事故は回避可能だった。

(3)国と東電には、法的責任がある

   国が規制権限を行使しなかったことは、著しく合理性を欠き、国は賠償責任を負う。原子炉施設の安全性確保の責任は、第一次的に原子力事業者にあり、国の賠償責任の範囲は東電の二分の一とする。

(4)原状回復請求は棄却する

   空間放射線量を事故前の0.04μシーベルト以下にせよとの原告の請求は、国と東電に求める作為の内容が特定されていないので却下する。

(5)国と東電は、損害賠償を支払え

   原告が生まれ育ち、生業を営み、家族、生活環境、地域コミュニティとの関わりの中で人格を形成し、幸福を追求していくという平穏生活権を人は有する。

   放射性物質による汚染が、権利の侵害となるかどうかは、侵害の程度やその後の経過、被害防止措置などを総合考慮する。帰還困難区域の旧居住者が受けた損害は、「中間指針等による賠償額」を20万円超えると認められる。居住制限区域、避難指示解除準備区域、特定避難勧奨地点、緊急時避難準備区域は、中間指針等による賠償額を超える損害は認められない。一時避難区域は中間指針等による賠償額を超える損害は3万円を認める。子供や妊婦には8万円を追加する。

   自主的避難等対象区域では、被爆や今後の事故に対する不安から、避難もやむを得ない選択の一つだった。中間指針等による賠償額を超える損害は16万円、福島県南地域では10万円、賠償対象地域外の茨城県水戸市、日立市、東海村でh1万円を認める。

   ふるさと喪失の損害については、帰還困難区域で、中間指針等による賠償額の1000万円を超える責任は認められない。

2017年10月13日

原住連 全国交流集会in福井は、10月14~15日に開催、詳細な案内を発表

2017年度の「全国交流集会in福井」は、10月14日~15日に開催されます。

10月14日午後には、大飯原発の視察ツアーをおこない、夕方から懇親交流会が開かれます。

10月15日は、全国交流集会を小浜市商工会館でおこないます。

案内の詳細は、 こちら を参照願います。多くの皆様のご参加をお願いします。

2017年09月01日

フクシマ惨事を繰り返さないために チェルノブイリ・ツアー報告書を発行

2016年9月におこなわれたチェルノブイリ原発事故30年の実相をさぐるベラルーシ・ウクライナの旅に参加した調査団36人の報告書が発行されました。(表紙はこちらで参照)
この報告書では「フクシマ惨事を繰り返さないために」という参加者の思いを通じて、チェルノブイリ原発事故から30年後の現地の実情と問題点について語られています。福島第一原発事故5年を踏まえて参加者は「フクシマを繰り返させない」の思いを新たにしました。

報告書の購入申し込みは、メール、Faxで原住連事務局まで、お申し込み下さい。1部1000円です。

2017年08月30日

福島第一原発事故 東電刑事裁判開く

東京電力の経営陣が福島第一原発事故をひきおこした刑事責任を問う裁判が、6月30日に東京地裁で始まった。この裁判は、2012年に避難住民が東京電力の勝俣恒久会長ら3名を告訴したことに対して、東京地検が不起訴処分としていた。しかし、検察審査会は二度にわたり議決して強制的に起訴して、初公判が開かれた。検察官役の指定弁護士は、事故の3年前に、東京電力の内部で津波による浸水を認定してにもかかわらず、元会長らが防波堤の計画などを先送りにして対策をとらなかった刑事責任を追及した。元会長らは「事故を予見するのは不可能だったので無罪である。」と主張した。原住連と福島県連絡会は、2005年以来、福島原発の津波による過酷事故を未然に防止する立場から、崩壊熱を除去する危機冷却系が機能喪失する危険を指摘して、抜本対策をとるように繰り返し交渉を行ってきた。

2017年07月03日

群馬地裁判決で、国と東電の責任認める

2017年3月17日、群馬地裁は、福島第一原発事故で群馬県に避難した137人の15億円の損害賠償請求に対して、「国と東電は津波を予見し.事故を防ぐことができた。」として総額3855万円の支払を命じました。

2017年05月23日