樋口英明元裁判長が「私が原発を止めた理由」を出版

 関西電力大飯原発の運転差し止めを命じた元福井地裁裁判長の樋口英明氏が、「私が原発を止めた理由」(旬報社)を出版しました。

 原発を推進する人達は「原発敷地に限って、強い地震は来ない」という地震予知に依拠していることを明らかにしています。この本では、原発の運転が許されない5つの理由をあげています。

(1)原発事故のもたらす被害は極めて甚大である。

(2)それゆえに、原発には高度の安全性が求められる。

(3)地震大国日本においては原発に高度の安全性があるということは、原発に高度の耐震性があることにほかならない。

(4)我が国の原発の耐震性は、極めて低い。

(5)よって、原発の運転は許されない。

 本書は3章から構成され、第1章 なぜ原発を止めなければならないか 第2章 原発推進派の弁明 第3章 責任について となっています。目次は、(こちら )から参照できます。

 あとがきのなかで、「私は2017年に裁判官を退官しましたが、福井地裁の大飯原発運転差し止め判決が、2018年7月に名古屋高裁金沢支部で破られ、それが確定したことを機に全国各地で原発の危険性を訴えて講演活動をして来ました。」「後輩の法律家にも読んでほしい」と述べています。一人でも多くの方に読んでいただきたい本です。