原発ゼロをめざして

原発立地を阻止した住民運動の事例(1)

1996年8月 新潟県巻町 原発誘致の是非を問う住民投票
2001年5月 新潟県刈羽村 プルサーマル計画の是非を問う住民投票
2001年11月 三重県海山町 原発誘致の是非を問う住民投票

原発立地を阻止した住民運動 の事例(2)

1965~1970年 兵庫県城崎郡香住町 香住原子力発電所計画
1966~1972年 福井県小浜市 小浜原子力発電所計画
1971~1978年 山口県下関市 豊北原子力発電所計画
1968~1979年 徳島県阿南市 蒲生田原子力発電所計画
1981~1982年 鳥取県青谷町 青谷原子力発電所計画
1971~1987年 三重県熊野市 井内浦原子力発電所計画
1974~1988年 高知県窪川町(現:四万十町) 窪川原子力発電所計画
1967~1992年 北海道浜益群浜益村 浜益原子力発電所計画
1964~2000年 三重県南島町・紀勢町 芦浜原子力発電所計画
1975~2003年 石川県珠洲市 珠洲原子力発電所計画
1992~2011年 宮崎県串間市 串間原子力発電所計画

         より詳しくは、・「原子力発電所建設との闘い―立地反対運動と原発訴訟(富永智津子)」参照
                ・「原発建設を止めた日本の市民運動(山根 那津子)」参照

既存原発の危険に対する原住連の活動例

交渉相手 指摘・申入れ内容 相手の対応など
中部電力 【浜岡原発1,2号機】
機器冷却系配管(RCWS)が砂地盤上に支持されており、地震時の液状化で、機器冷却機能を喪失し、苛酷事故に至ると指摘。抜本対策を要求。
中部電力は以下の対策を実施したが、液状化対策と認めていない。
・3号機増設時に3号機取水槽側壁から1・2号R/B建屋までをトンネルで接続。
 砂地盤が液状化しても冷却海水が1・2号   原子炉に供給できるよう改造
・3~5号機の配管ダクト周辺の砂地盤の液状化対策工事(2005年)。
 名目は、基準地震動の引き上げに対応した処置。
 2011年3月の福島第一原発事故以降は連携トンネルのことを「冷却水を供給するための『取水源の
 多重化』」とアピール。
・2016年の審査会合にて、防波壁を含む砂地盤の液状化検討を求められたが、審査されていない。
・審査会合にて、砂地盤の標高低下の検討で液状化後の砂の沈下量は算出しているが、液状化そのもの による影響は検討していない。
東北電力 【女川原発】
チリ津波(1960年)級の引き潮で海水面が機器冷却系の取水口より下がることがわかり、抜本対策を要求。
・3号機増設時に、前面海底を「-10.5㍍」まで浚渫する工事を実施。これが功を奏して東日本大震災 の津波による被害を辛うじて免れた。
・原発の危険から住民を守る運動として喜ばしい成果であるが、東北電力は震災まで13.6mの津波想定 高さを変えなかった(苛酷事故に至る寸前の厳しい状況であった)。
東京電力 【福島第1原発(F1)】
チリ津波(1960年)級の津波の襲来で機器冷却系の海水ポンプが冠水し動かなくなることを指摘し抜本策を要求。
・2005年以来何度も現地事務所・本社で、原住連は交渉や申し入れをしたが、東電は一貫して無視。
 2011年3月11日に、指摘した通りの事故を起こす。(原住連にとっても重い事故)
・原住連は、苛酷事故への警鐘に対し、2011年度「JCJ特別賞」(日本ジャーナリスト会議)を受けた が、F1事故を発生させ、住民を守る運動として不十分であった