札幌地裁が、北海道電力泊原発の運転差しとめ、津波対策が不十分

 北海道電力が再稼働をめざす泊原発1号機から3号機に対して、北海道民1201人が運転差し止めを求めた訴訟で、札幌地裁(谷口哲也裁判長)は、泊原発の全3機の運転を認めない判決を言い渡した。

 判決は、原発が原子力規制委員会の策定した安全性の基準を満たすかどうかは、地検や資料をもつ電力会社が立証する必要がある、と指摘している。会社が立証を尽くさない場合は、原発の安全性を欠くもので、周辺住民の人格権侵害の恐れがあると推認されると判断している。

 泊原発の津波対策では、防潮堤の液状化について安全性が裏付けられていないため、津波防潮機能を保持できる津波防護施設は存在しないとみなされるとし、運転差し止めを命じた。