最高裁が、福島原発事故に対する東電の賠償責任を確定

 最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は、3月2日付で、東電福島第一原発事故の損害賠償を求める福島訴訟、群馬訴訟、千葉訴訟において、東京電力の上告を棄却する決定をした。

 裁判官4人全員の決定である。2審判決のうち、約3600人に総額約13億9千万円の支払いを命じた部分が確定した。

 原告団らは、賠償指針の見直しを国に働きかけるように、福島県に申し入れた。記者会見で馬奈木厳太郎弁護士は「指針の対象になっていなかった地域の賠償も確定した。決定の意義を理解し、県としても積極的に取り組んでいただきたい」と話した。