島根2号機再稼働を強行。13年ぶり 避難計画実効性ないまま
中国電力は12月7日、島根原発2号機(松江市)の再稼働を強行した。2012年1月以来、約13年ぶり。過酷事故を起こした福島第1原発(福島県)と同じ形式の沸騰水型軽水炉(BWR)としては東北電力=女川原発2号機(宮城県)に続き2基目の再稼働。福島第1原発事故後にできた新規制基準下で再稼働した原発は計14基となった。
島根原発は全国で唯一、県庁所在地に立地。30㌔圏内の6市(松江、出雲、安来、雲南、境港、米子市)には、全国の原発立地で3番目に多い約45万人余が暮らす。高齢化率が高く、避難時に支援を必要とする体が不自由な高齢者が多い。福祉車両の手配なども必要になり、困難が予想される。立地自治体の避難計画に実効性はない。専門家は原子力災害をあまりにも甘く見ていると指摘する。