東電福島第1原発事故から11年目となる3月6日に、原発問題住民運動全国連絡センター(原住連)は「全国交流集会 in 福島」を開催し、東京電力と国の責任を問う全国交流集会を、福島県いわき市でオンライン開催しました。
交流集会のプログラムは、次の通りです。司会は原住連の栁町秀一事務局長です。参加者の横顔は、(こちら)から参照できます。
1.開会あいさつ 現地実行委員会副委員長・福島県労連事務局長 野木 茂雄
2.来賓あいさつ 原発をなくす全国連絡会・全労連副議長 川村 吉伸
日本共産党福島県議団 吉田 英策
3.記念講演『福島第1原発事故から11年の現地からの報告』 伊東 達也(原住連代表委員)
4.各地からの報告 新潟県 立石 雅昭(前新潟県技術委員会委員)
福井県 林 広員(原発問題住民運動福井県連絡会)
北海道 堀 一 (原発問題全道連絡会)
青森県 谷崎 喜治(核燃サイクル施設立地反対連絡会議
5.福島からのアピール 阿部 節子 (新婦人いわき支部事務局長)
6.閉会あいさつ 持田 繁義 (原住連筆頭代表委員)
開会のあいさつで野木茂雄・現地副実行委員長は、ロシアによるウクライナ侵略を厳しく糾弾しました。ロシアが原発施設を攻撃し、核兵器の使用も辞さない態度を見せていることに対しては、チェルノブイリ原発事故や福島第一原発事故の悲惨な被害で明らかなように、人類の生存を脅かすものであり、絶対に許せないと警鐘をならしました。また、原発事故被害者訴訟で3月2日に、最高裁が東電の責任を確定し国の「中間指針」をこえる損害賠償を認めたことにふれ、「闘いはこれからが重要だ、連帯して声をあげよう」と呼びかけました。
来賓あいさつでは、原発をなくす全国連絡会(全労連副議長)の川村吉伸氏は、岸田政権がコロナ感染症対策に逆行する公立病院の20万床削減と統廃合を強行し、あわせて放射能汚染水の海洋放出も強行しようとしているなかで、国民とともに声をあげようと訴えました。また、原発ゼロ基本法の制定を求めて、20万筆の署名を国会に届け4野党の51人の議員が紹介議員に名を連ねるなど運動を広げてきたことを明らかにし、引き続く運動の展開をよびかけました。さらに福島県会議員の吉田英策氏が地元の議員として挨拶し、ロシアがウクライナ最大の原発施設を攻撃したことは正気の沙汰とは思えないことで、福島県議会でも「核で世界を恫喝するのは許せない」決議したと述べました。また、汚染水の海洋放出には福島県内の28市町村が反対しており、政府は被災者・避難者の救済に、最後まで責任をもてと訴えました。
記念講演では、原住連の伊東達也代表委員(元の生活を返せ・いわき市民訴訟原告団長)が、福島第1原発事故から11年が経過した現地からの報告(約60分間)をおこないました。レジメ(PDF)は、(こちら)から参照できます。要点は、次の通りです。
(1) 福島原発事故は起こるべくして起きた
(2) 10年余経った福島の抱える問題・課題は
(3) 全国各地で30以上の集団訴訟が取り組まれ、最高裁の判決が近い
(4) 2022年、原発をなくすせめぎあいにとって大切な年
(5) 最後に、「福島原発事故の発生によって、核兵器と同様原発も人類と共存できないことを明らかにした。強制避難地の楢葉町に、ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマを結ぶ「非核の火」が、多くの賛同のもと灯されたのも、その表れの一つである。・・・それが、再び事故を繰り返してはならないと、第二原発の廃炉を求める草の根の県民運動として取り組まれ、ついに原発ゼロの福島が実現した。
『みんなで行動を起こせば、何かは成せる』、時代を背負う人々に伝えたい。」
このあと、新潟、福井、北海道、青森からの発言がありました。現地からのアピールを、新婦人いわき支部事務局長の阿部節子さんから提案があり採択しました。
2022年2月の第35回原住連総会で新たに原住連筆頭代表委員に就任した持田繁義さんから、閉会の挨拶がありました。
① 開会のあいさつと来賓の挨拶(動画)は、(こちら)から参照できます。
② 伊東代表委員の記念講演(動画)は、(こちら)から参照できます。
③ 各地からの発言(動画)は、(こちら)から参照できます。
④ 福島からのアピールと閉会挨拶(動画)は、(こちら)から参照できます。
⑤ 福島からのアピール(PDF)は(こちら)から参照できます。ロシアのウクライナ侵略を糾弾する緊急声明(PDF)は、(こちら)から参照できます。